呉服・和装・印伝 山森呉服店掲示板

お陰様で創業106周年。店主エッセイが多いかな。

以心伝心③

(つづき)

僕はその話を聞いて鳥肌が立った。
「序曲」と思い込んでいたオケ全員が「序曲」を演奏しなかった。
O氏はタクトを上げただけで、一言も発していない。

しかしソロトランペットはごく自然に自分の仕事をこなし、
更に、ミスに気付いた指揮者O氏はごく自然に、時間ぴったりにオケを着地させたのだ。

彼は笑いながら、「京都の連中もなかなかやるね」。
僕とA氏は絶句。

テレビなどで見ていると、オケは皆楽譜を見ており、誰一人指揮者の方なんか見ていないようだ。
だが実は彼ら全員が全神経を指揮者に集中し、指揮者の頭の中まで見通しているのだ。

優れたチームとはこういうものかとただただ恐れ入った。





以上、沈氏の気になるエッセイを抜粋で紹介した。いかがでしたか?

私事、小吹奏楽団に入団して早や9年近く経つし、また別の団体・機会で吹いた経験もある。
この話より遥かに低レベル(楽団でなく自分の事)ではあるが、私もこういう場面をしばしば経験している。
心当たりのある方も多いのではなかろうか。

指揮者だって人間だ。万に一つくらい勘違いがあっても何ら不思議ではない。
聴衆からすればこの現象は一見不思議かもしれないが、古今東西同じことが起きていると思う。

「あ、指揮者は勘違いしたままタクトを上げたな」
「では次の瞬間に私はどうするか。周りのみんなは?」

10回が10回とは言わないが、不思議と結構な確率でわかるのだ。
もしもみんなの考えがわからず、迷った時は二拍目、または二音目から吹けばいい。
大迷惑はかけずに済む。

勘違いであろうがなかろうが、タクトが振り始められた瞬間、自分を含む全団員の考えが同じとわかった時、
いつも安堵と喜びに包まれる。

(完)




  1. 2015/02/21(土) 10:20:45|
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