呉服・和装・印伝 山森呉服店掲示板

お陰様で創業106周年。店主エッセイが多いかな。

北の大地2015(五日目②)

8月8日(土)

旧青山邸は小樽の街からほんの数キロだ。

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到着し一目見るなり、あまりの立派さに「おやおやおやおや!」だった。

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その昔、わが県遊佐(ゆざ)町の貧しい漁師の家に生まれ、若くして単身北海道に渡り、
稼ぎに稼いで成功し、巨万の富を築いた鰊王青山留吉の「ニシン御殿」である。国の文化財だ。

建物の中は撮影禁止。それはそれは、言語に絶する豪奢さだった。
半世紀以上も生きてきたが、こんなすごい家屋は見たことが無い。
青山留吉、どうぞお調べ下さい。

遊佐の青山邸を二度訪れ、ソフト面の方で感銘を受けた彼の座右の銘をもう一度。
「弛まぬ勤勉と質素倹約」。実に、たったそれだけだ。

留吉は晩年、この屋敷は固より北海道の莫大な各種権益をすべて惜しげなく養子の政吉に譲り、生まれ故郷の遊佐に戻った。
そして遊佐でも文化財になっている屋敷を造営したわけだが・・・

小樽の屋敷(今の貨幣価値で36億円相当とか)はおそらく遊佐のそれの数倍~10倍もお金がかかっていると思う。
が、この度初めて二つを見比べた私は、遊佐の屋敷の方がずっと好ましいと感じた。

巨万の富とか、実業上の大成功などとは全く無縁の一庶民の私如きが言うことではないかもしれない。
が、経済的大成功を収めた留吉は、晩年にもっと別なものに価値を見出したような気がしてならない。

秀吉が作りそうな小樽ニシン御殿と比べ、遊佐の屋敷はもちろん庶民のものとはかけ離れているが、
「金をかけ、超一流の職人や芸術家に依頼し、この世で比類ない豪華絢爛なアーキテクチャーを実現しよう」
という精神とはほぼ真逆なものを感じるのだ。

機能性、清廉、知足、真の上品(じょうぼん)、そんなものを遊佐の屋敷からは感じ取れるのだ。
そう、留吉翁は自らの口で言ったではないか。「たゆまぬ勤勉と質素倹約」という究極の言葉を。
貧乏人のやっかみではなく、彼の成熟し達観した精神性を、私は遊佐の方からこそ感じる。



さて見学を終え、瀕死のタイヤでこれ以上走り続けるのを危険と感じた私は、
ネットで見つけた小樽市内のバイク屋に向かうことにする。
3人の仲間たちもとりあえずバイク屋まで付き合ってくれた。







  1. 2015/08/24(月) 20:50:27|
  2. バイク
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