呉服・和装・印伝 山森呉服店掲示板

お陰様で創業106周年。店主エッセイが多いかな。

父の夢

全く記憶に無い父親の夢を、記憶の限りではこの齢になって初めてみた。

私が生まれた時から既に我が家に居なかったのか、生後何カ月かで居なくなったのか、
彼の話はほぼタブーだった我が家で育った私は、彼のことは何も知らない。

以前も書いたことがあるが、写真も見たことが無かったし、声を聞いたことも無いし、筆跡も見たことが無い。
彼の実家に行ったことも無いし、彼の親族と会ったことも無い。

だから、夢の中の彼の容姿は当然判然としていなかったと思う。顔を知らないんだもの。
ただ、肥満してはおらず、禿げてもおらず、なにやらスーツ姿の中年男性だったようだ。

状況はというと、例えて言えばディズニーランドアトラクションの一つ、トロッコに乗って猛スピードで進む、
あの地底の狭いトンネルのような所を父と二人、体だけで延々と滑り落ちていくような感じだった。

その間私は彼を大声で難詰し続け、可能な限り殴り続けようとしていたようだ。
しかし私のその責めはどうしてもある程度のインターバルがあり、彼はあまりこたえておらず、
冷静な感じで、私に何か語っていたように思う。

夢のことだから、今ここに書いていることは必ずしも正確ではないことを念のため書き添える。

そしてその夢はどの場面ともなく途切れた。




昨年の今頃、彼が数百キロ離れた所で90歳をちょっと越えてまだ元気で生きていることを人伝てに聞いた。
何であれ、彼に付いての情報を聞くのは初めてのことだった。

あれから一年。ひょっとすると彼はきょう未明、子の私に旅立ちの挨拶にでも来たのだろうか?
だとすれば元妻の所にも行ったろうか?

などと、とりとめのないことが今日一日、何度か頭に浮かんだ。




妻が日中、私に言った。
「あなた、夜中に哭いていたわよ。《えーん、えーん》てな感じで」





  1. 2016/02/04(木) 21:32:17|
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