呉服・和装・印伝 山森呉服店掲示板

お陰様で創業106周年。店主エッセイが多いかな。

「一票の格差」と「境」考

「一票の格差」の論議が出て久しい。
不勉強甚だしい私には衆、参、どちら(あるいは両方か?)のことかもわからず、このことを書く資格すら無いかもしれない。
ただ、国会議員数のことであるのは間違いなかろう。

格差の現況は最大で2.X(エックス)といったレヴェルだそうだ。大きすぎる。
これは是正すべき数値だと思う。最高裁の「違憲状態」という判断に賛成する。

現実問題として、1.0というのはこれは不可能に限りなく近い。
個人的には、許容範囲は1.5以内あたりではないかと思うが皆様いかがですか?
で、「○増○減」といった是正案が出てくるわけだ。

そこであくまで例えばの話だが、鳥取県(人口59万)と島根県(同71万)を足して○区に分けようとか、
島根の一部を鳥取に割こうか、とかいう案が出てくる。
すると、「文化も歴史も全く違う。それは無理だ。暴論だ」という反対論も必ず出てくる。

誠にもっともである。
相当異質な庄内地方とここ内陸地方が一つの山形県になっているのもなかなかのものだから。

だが、格差是正の正義は日本国憲法の下(もと)、都道府県境区切りの上位にあると思う。

境なんて、時代とともにころころ変わってきたのだ。
明治政府も非常に苦心し、何度も都道府県境を変えた。

わが山形県だって、明治初期には米沢県や酒田県もあった。

飛鳥、奈良、平安時代だって、それまで無かった出羽(でわ)国を越(こし)の国の先にポコッと作ったし、
東北が西の出羽と東の陸奥(むつ)の二国だった頃、
秋田県東北端の鹿角郡(現鹿角市・小坂町)は陸奥だったのに、明治になるとなぜか秋田県に編入された。

他にも境変遷の歴史は数え切れないほどある。
ころころ変わったその原因は、境は人口、産業、交通、利権等の均衡を意識して定められたのに対し、
それらの要件が時代と共に変化していったからだ。

この千数百年間に、本当にころころころころ境は変えられたのだ。
だからこの百年かそれくらいの「慣れ」で言えば、他県の一部と選挙区が一緒になったりするのは、
住民としてはそれは違和感があるだろう。

私だって「寒河江は米沢と同じ選挙区かい?山形の隣なのになあ」と感じる。
前述のように、「境」(さかい)なんて絶対のものではないのだ。

例えば春の選抜高校野球。6県ある東北地方から、出場するのは僅か3校。
しかしメトロポリス東京からもたった二校というのはどうだろう?
都民は「不公平だ。5校出せ」と言い出しやしないか?なんて心配してしまう。

例えば西暦20××年になったら・・・
「秋田、山形。無残に人口が減りましたね。残念ですが、異論もあるでしょうが、
昔の出羽の国のように一県に合併して下さい。もう、地方交付税が限界なんです」
なんて国から言われるかもしれない。

だから、正当な理由があれば選挙区も行政区も、変化変更はやむを得ない場合もあるのではないか。
「格差是正」を聞く時、いつもそう思うのであります。いかがでしょう諸賢?




  1. 2016/03/16(水) 21:08:00|
  2. 店主の日記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<臨時休業のおしらせ | ホーム | お悔み2016.3>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://kimonoinden.blog43.fc2.com/tb.php/4659-0d793c69
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

佐藤達也 四代目店主

Author:佐藤達也 四代目店主
呉服・和装・印伝専門店

カテゴリー

バロメーター

最近の記事

最近のコメント

更新カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

ここの歴史